近年「ゆるキャラ」と呼ばれるキャラクターが世間を賑わせていますね。
ご当地キャラだけでなく企業からもゆるキャラが生まれ、昨年度のゆるキャラグランプリではなんと1580体がエントリーをしていたそうです。
ゆるキャラとは少し異なりますが、私たちグリーンシードが青山・原宿のマスコットキャラクターとして親しみを感じているのが、表参道交差点の角にある狸の置物です。
表参道に「狸」?!と思われるかもしれませんが、茶目っ気たっぷりの表情で街を眺めている狸の置物を見ていると、なんだかほのぼのとした気分になります。
青山に限らず、全国各地で見かけられる狸の置物ですが、なぜこんなに広まったかを調べてみたところ、
・昔から狸は「他を抜く」ということで商売繁盛の縁起物として喜ばれていた。
・昭和天皇が信楽を訪れた際に、日の丸の小旗を掲げたたくさんの信楽狸が沿道に並んでいる情景をご覧になり「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」と詠んだのをメディアが取り上げたことがきっかけ。
・信楽狸の「八相縁起」と呼ばれるいでたちは、「縁起が良い」「愛嬌があって可愛い」と人気がある。
ということがわかりました。
日本人は昔から掛詞やなぞかけを始めとする言葉遊びをたしなんでいましたが、狸の置物にも「た・ぬき=(他を抜く)」という意味合いが掛けられていたのですね。
また驚いたことに、明治神宮にまだ自然の森が残っているせいか、原宿では狸の姿が目撃されることがあるようです。
緑豊かな青山の街並みを象徴する愛嬌たっぷりの狸の置物は、私たち住人を癒してくれる、まさに「ゆるキャラ」のような存在ではないでしょうか。